GINZA TSUTAYA BOOKS
2017 / Ginza, Tokyo
Design by Hiroshi Yoneya & Ken Kimizuka
Photo by Nacása & Partners Inc.
日本文化の再解釈
「日本文化とアートが交差する銀座 蔦屋書店。研ぎ澄まされた美意識や生きるエネルギーに満ちた文化、アートと共に暮らす生活を提案します」をコンセプトに、約6万冊の関連書籍が集積され、世界一のアート書店を目指している。
銀座の街をそのまま縮小したような路地構成が全体計画の基盤となっている。櫓をモチーフとした自然光が入る6メートルの吹き抜け空間では展覧会やイベントが行われ、ギャラリーや書棚の中にも作品展示がされ、カフェにおいてもアートを身近に感じることができる。様々な用途に沿った全体計画を、いわゆる「用の美=日本の美意識」と考え、様式や装飾を無くすことでアートの背景にもなっている。
動線は、様々な空間的「内と外」の連鎖と、その中間的な場所を路地空間として繋いでいる。そして、用途や建築の骨格(構造)に沿った「大きな整理」による、秩序だった空間に対して「小さな外し」を与えることで、人の目線やカテゴリーの変化に緩やかな変化を加えている。小さな外しとは、垂直水平に対する斜線であったり、合理的な全体像に対する、非合理的、感覚的な違和感を与えるようなことである。それらは日本的な解釈をもとに、伝統と現代を横断した、日本文化の再解釈の試みである。それはまさに「銀座蔦屋書店」がこれからも変化しながら発信していくことである。
“A Re-interpretation of Japanese Culture”
“GINZA TSUTAYA BOOKS is a place where Japanese culture and art intersect. We proposed a well-honed sense of beauty, full of cultural energy and life, within the lifestyle concept of living together with art”. Aiming to make it the world's leading art bookstore, about 60,000 related books have been gathered together. Aisles configured in a grid design that is an exact scale-down of Ginza, form the basis of the overall plan. Exhibitions and events can be held in the 6-meter high tower space that is flooded with natural light and artworks are displayed inside the gallery and bookshelves. Even in the café, art can be appreciated. We wish this space to become an icon of Ginza, projecting both its traditions and modernity.